マグネシウムは体を健康に保つために欠かせないミネラルだといわれています。では、具体的にどんな働きをするのでしょうか?マグネシムがどんな働きをして、どのような効果があるかということまでは知らない人も多いですよね。
今回は、人間の体に必要なミネラルの1つであるマグネシウムがもっている驚きの効果と、マグネシウムを多く摂取できる食品などについてまとめました。

マグネシウムは、体に必要な栄養素のひとつ

マグネシウムは、体全体の細胞に存在するミネラルの1つで、全体量は30mgといわれています。そして体内でもっとも多くマグネシウムが存在するのが骨や歯で、その量は全体の60%だといわれています。骨や歯に多く存在していることから、骨の形成などに大きく関わっています。

また、代謝を促したり、疲労回復をサポートしたりと、健康を保つための働きを多く担い、人が生きていく上で大切な栄養素だといわれています。

マグネシウムの健康面での役割

次に、マグネシウムが実際に引き起こす効果についてご紹介していきましょう。マグネシウムに期待できる効果は、大きく分けて以下の通りになります。

血圧を正常に保つ

マグネシウムの代表的な働きの1つに、血圧を正常に保つという働きがあります。ナトリウム、つまり塩分が体に溜まると高血圧を引き起こしやすくなります。またこの高血圧などにより、血管についた傷を修復しようとカルシウムの密度が高まることで、血管が収縮し動脈硬化などを起こしやすくなると言われています。

この血管を収縮するのを防ごうと、逆に拡張する働きをするのがマグネシウムで、またカルシウムが血管内に溜まることも防ぐ働きもします。このようにマグネシウムは血液が固まるのを防ぎ、血管内のバランスを取ることで、血圧を正常に保つ手助けをしています。また、この血液の流れを良くする働きにより、体温を正常に保つ働きも担っているようです。

骨の健康を保つ

マグネシウムは、骨や歯に全体の60%が存在していることからも分かるように、骨や歯の形成に大きく関わっており、全体の99%が骨や歯に存在するカルシウムとバランスをとることで、骨や歯を強くしたり、弾力を保つ働きを担っています。

骨や歯の成分は主にミネラルであるカルシウムとリン、そしてコラーゲンを主体とする骨気質が含まれています。そこにカルシウムの1/100ほどの量のマグネシウムが取り込まれることで、骨や歯を強くしているといわれています。

また、マグネシウムはカルシウムの骨や歯への浸透を促しています。カルシウム量が増えると、その分カルシウムとのバランスを保つために、マグネシウム量も増やさなければなりません。理想的な摂取バランスは、カルシウム2に対し、マグネシウム1とされています。

バランスが崩れ骨内のマグネシウムの量が不足してしまうと、骨の中のカルシウムが血液中に溶け出してしまい、結果骨の中のカルシウム量が減り、骨自体がもろくなるため骨粗しょう症や骨折などが起こる可能性が高まるといわれています。また、血液中に溶け出したカルシウムにより、血液が固まりやすくなることで動脈硬化になりやすくなるようです。

精神を安定させる

マグネシウムの働きの1つに、精神安定やストレスの緩和などがあります。マグネシウムには、精神を安定させるホルモンであるセロトニンの分泌を促す働きがあり、バランスよく摂取することで精神安定やイライラの抑制、不眠、うつなどを予防する効果があるとされています。

このようにストレスやイライラを抑制する効果があるため、女性にはつらいPMSの精神症状もやわらげてくれる効果があるといわれています。またこの時もカルシウムとの割合が重要ですので、カルシウムとともにバランスよく摂取するよう心がけるといいでしょう。

マグネシウムの摂取量の目安

マグネシウムは体内におよそ30mgしかないため、摂取する量が少ないとすぐに不足しがちになってしまいますので、意識してなるべく目安量を摂取するようにしましょう。

1にちの摂取量の目安は、成人(18歳以上)男性で340mg~370mg、女性で270mg~290mgとされています。性別や年代によっても摂取量は若干変わってきますが、妊娠中の方は目安摂取量より40g多く摂取するといいようです。

マグネシウムを多く含む食品10選

マグネシウムが不足すると、むくみや血圧を正常に保てない、動脈硬化による心疾患、骨や歯がもろくなる、精神不安、記憶障害などといった、様々な体の不調が起こる可能性が高まります。体内に存在する量が少ないだけに不足しがちになりやすいミネラルですので、普段の食事で摂取できるようにしたいものですね。

あおさ

マグネシウムは、ワカメや昆布、海苔など海藻類に多く含まれており、その中でも「あおさ」に特に多く含まれているようです。海藻類は乾燥状態で質量が軽いものも多く、また水で戻したりと一度にあまり多くを摂取できません。

しかし、あおさはマグネシウム含有量がとても多く、一度の食事で食べるあおさの量が5gであるとしても、160mgと十分なマグネシウムを摂取することができます。

大豆

またマグネシウムは、豆類にも豊富に含まれることがわかっています。中でも身近な大豆に最も多く含まれ、また他の豆に比べ、ゆでた後でもマグネシウム含有量が大幅に減らないため、調理や加工後もマグネシウムを多く摂取することができる食品といえます。

ゆで大豆100gに対し約100mgのマグネシウムが含まれ、塩化マグネシウムであるにがりを製造過程で使う豆腐は、よりマグネシウム量が多く、中でも木綿豆腐に100gあたり130mgと多く含まれています。

きなこ

そして、大豆の中でも加工品であるきな粉は、さらに多くのマグネシウムを含んでいます。きな粉は炒って皮を取り除いたものを粉にすることで、大豆の栄養素がよりたっぷり含まれているようで、100gあたりの含有量は240mgとゆで大豆の2倍以上となっています。

大さじ1程度を牛乳やココアなどの飲み物に混ぜれば、それだけで17mgのマグネシウムを摂取することができます。

干しひじき

鉄分を多く含んでいることで知られ、貧血の時などに摂取をすすめられる食品の1つである干しひじきですが、実はマグネシウムも多く含んでいます。その量は100gあたりおよそ620mgと多く、PMSや生理で貧血気味になりやすい女性には、鉄分とともに摂取できるのでおすすめです。

アーモンド

マグネシウム含有量が多く、手軽に摂取できることができるのがナッツ類です。中でも100g中およそ270mgと、おやつ代わりやおつまみなどで食べることも多いアーモンドに多く含まれています。

粒が大きいので、1回に食べる量はそんなに多くはないと思いますが、それでも5粒でもおよそ20mgのマグネシウムの摂取が望めます。

ひまわりの種

そしてナッツ類の中で、最も多くマグネシウムを含んでいるのがひまわりの種です。100g中およそ390mgとナッツ類の中でも、かなり多くのマグネシウムを含んでいます。アーモンドや他のナッツほど身近であるとはいえませんが、そのままサラダに混ぜたりして食べるといいでしょう。

ただしひまわりの種にはリノール酸やセレンが多く含まれており、摂取しすぎるとアトピー症状が促進されたり、吐き気などの症状が出る場合があるので、目安としては1日20粒程度が良いとされています。

ごま

次いで、ナッツ類(種実類)の中でマグネシウム含有量が多いのが、身近な食品のごまです。その量はひまわりの種とあまり変わらず、100gの中におよそ360mgが含まれています。和え物や料理のトッピングなどで、大さじ1程度を食べる場合におよそ22mgのマグネシウムを摂取することができます。

するめ

魚介類の中でも、海水に塩化マグネシウムが含まれる海産物は、マグネシウムが多く含まれています。その中でも食べやすく、お酒の席などでも登場することの多いするめは、100gあたりおよそ170gとマグネシウム含有量の高い食品です。

ただし、するめは100g中2.3gと塩分も多く含んでいます。あまり食べ過ぎると高血圧などになりやすくなりますので、注意しましょう。

干しエビ

そして魚介類の中で、マグネシウム含有量が最も多いのは、干しエビです。その量は100g中およそ520gととても多くの量を含んでいます。一度に大量に食べることはなかなか難しいですが、大さじ1で約42mgが摂取できますので、お好み焼きやかき揚げに混ぜたり、おひたしに和えたりするといいでしょう。

玄米

主食であるお米にもマグネシウムは含まれています。しかし精白米には100gあたり7mgとあまり含まれず、玄米に多くのマグネシウムが含まれています。精白米の含有量に比べ、玄米は100gあたりおよそ110mgととても多くなっています。

普段のご飯でマグネシウムを摂取したい場合は、玄米がおすすめですが、苦手な人は五分搗きなどの分搗き米にすると、白米よりはマグネシウムを摂取することができます。

マグネシウムを効果的に摂取するための5つのポイント

マグネシウムが多く含まれる食品についてご紹介しましたが、より効果を出すためには、摂取するポイントがいくつかあります。5つのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

バランスよく摂取する

マグネシウムは食品からの過剰摂取については問題ありませんが、摂取する時の大事なポイントは「カルシウムとのバランス」です。カルシウムの体内でのバランスを保つ働きをするマグネシウムは、カルシウムを多く摂り過ぎると体内のバランスを保とうとし、その分消費量が増えるため結果的にマグネシウムが不足してしまいます。

またマグネシウムが不足すると、骨が弱くなる原因にもなりますので、カルシウム2:マグネシウム1を意識してバランス良く摂取しましょう。また、骨内に存在するリンも過剰摂取すると、マグネシウム不足を起こす原因となるようですので、こちらも過剰摂取には注意しましょう。

アルコールの過剰摂取には注意!

アルコールの過剰摂取は尿の排泄を過剰に促す作用があります。尿が多く排出されればされるほど、マグネシウムも一緒に体の外へ排出されがちになります。結果、体内のマグネシウム量が減ってしまい、体はマグネシウム不足に陥ってしまいますので、アルコールの飲み過ぎには注意しましょう。

またアルコールを摂る際は、マグネシウム不足を防ぐために、ナッツ類やするめなどを一緒に摂るようにするといいでしょう。

過度のストレスに気を付けよう!

精神安定やストレス緩和などの働きがあるマグネシウムは、ストレスが溜まるとそれを緩和しようと、多く消費されることがわかっています。ストレスが続くと、尿と一緒に排出されるマグネシウム量が増え、体内のマグネシウム量が減ってしまうのです。

ストレス、また睡眠不足などはマグネシウム不足に大きく関係していますので、日頃から適度なストレス発散したり、規則正しい生活を送ることを心がけましょう。また、ストレスが溜まったなと思ったら、意識してマグネシウムの多い食品を摂取するといいでしょう。

適度な運動を心がけよう!

マグネシウムは骨や筋肉の動きをスムーズにする働きもあり、適度に運動することで骨や筋肉内の細胞が活発化され、マグネシウムの吸収率も上がるといわれています。マグネシウムには血圧を一定に保つ働きや、インスリンの分泌を促すといった働きもあり、不足すると高血圧や糖尿病などの生活習慣病にも関わりがあるとされています。

そして、生活習慣病の原因には運動不足も大きく関わっているとされ、慢性的な運動不足は生活習慣病の危険性を高めるともされていますので、適度に運動する習慣を心がけるといいでしょう。

サプリメントでの過剰摂取には注意!

マグネシウムは食品での摂取は副作用の心配がないため、食品で摂取することが一番望ましいのですが、偏った食事などでは十分な摂取が望めない場合は、サプリメントを利用するといいでしょう。

ただし、その際は350mg以上は摂取しない方がいいとされています。食品からの摂取での副作用はありませんが、サプリメントなどでの過剰摂取は、喉の渇きや吐き気などを引き起こす「高マグネシウム血症」になる可能性が高くなるといわれています。また重症化すると、意識の低下や心臓麻痺などの危険性もあるようです。

マグネシウムは過剰摂取すると尿となって排出されますが、腎機能に問題がある方はこの排出がうまくいかない場合があるので、摂取量には十分注意しましょう。

まとめ

骨や歯の強化、ストレス緩和や精神安定、PMSの緩和など、体にとってさまざまな良い働きをしてくれるマグネシウムですが、不足するとその分不調をきたしやすくなるようです。マグネシウム不足の原因には、偏った食事や食の欧米化があるとされています。

マグネシウム不足が気になる場合は、まずはバランスの良い和食中心の食事を心がけるといいのではないでしょうか。また、ストレスや運動不足なども大きく関わっているようですので、適度にストレス発散や運動などを取り入れ、規則正しい生活を心がけましょう。