便秘について悩んでいる人は多いのではないでしょうか。便秘が起こってしまう原因や便秘に良い食べ物・良くない食べ物について知っておきたい知識をまとめました。どういった食べ物に気をつけて生活すれば良いか、便秘と食べ物についてわかりやすく説明します。

まずは知っておきたい便秘の基礎知識

便秘は大きく2つ種類に分けられます。1つは便の中の水分が乏しく硬くなる状態もの、もう1つは便の通り道である腸管が狭くなって排便がスムーズにいかない状態のものです。食べ物と関係が深いのは、1つ目の便の状態によって引き起こる便秘です。

便秘とは、単に便が出ないということではありません。毎日排便があったとしても、「量がすくなかい」「便が固い」「残便感がつよい」といったことで、本人が苦痛を感じていれば便秘だということになります。

便秘と食べ物の関係は?便秘の人が食べ物を選ぶときに気をつけるポイント

便秘に悩む場合、どのようなポイントで食べ物を選ぶとよいのでしょうか?選ぶうえでのポイントをいくつかみていきましょう。

食物繊維の不足が便秘をまねく!?

便秘に効果のある成分として食物繊維があります。戦前の日本人の糞便量は1日1人あたり約400gだったといわれています。これは、お茶碗2〜2.5杯分のご飯の量に相当します。一方で私たち現代人の糞便量は200g程度だといわれています。便秘に悩む若い女性の場合、80g程度しかないという調査報告もあります。これは、コンビニのおにぎり1個分にも満たない量です。

この傾向に合わせるように、現代人の食物繊維の摂取量は約1/3に減少しています。これには、食生活の乱れなどが関係しているとされています。

食物繊維がなぜ便秘に良いのか?

食物繊維はなぜ便秘に良いとされているのでしょうか?食物繊維のはたらにきについてみていきましょう。
食物繊維は大きく「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に分けられます。

水溶性食物繊維は、水に溶けやすい成分でヌルヌルとした粘性があり、保水性が高いのが特長です。水分を抱え込んで、便の水分量をふやしてやわらかくします。

不溶性食物繊維は、水に溶けにくく、不溶性食物繊維そのものが水分を吸収してふくらむ特長があります。一定の固さがあるので、便をつくったり、便の量をふやして腸を刺激し排便を促します。

食物繊維の取りすぎも便秘になる!?

食物繊維が便秘によいからといって、むやみに摂取しても逆に便秘をひどくする場合があります。便秘に効果的な食物繊維の取り方として、「水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2」の割合で摂取するのが理想だとされます。

特に不溶性食物繊維を取りすぎると、便が固くなり排便ができないといった状態になることもあります。食物繊維は、この2種類をバランス良く取るのが良いでしょう。

食物繊維を中心に他の栄養素をバランス良くとる

便秘には食物繊維のはたらきが重要なのはわかりました。しかしそればかりでは、栄養バランスが偏ってしまいます。基本はいろんな食材からバランスよく栄養をとることを心がけることも大切です。最近では、便秘の予防に腸内細菌のはたらきが注目されています。発酵食品によって善玉菌といわれる腸内細菌をふやし、その菌の栄養素となる水溶性食物繊維などを摂取して、腸を元気にしようという考え方です。
そのためにもバランスのとれた食事が便秘対策にも重要だと言えます。

便秘に効果のある食べ物は?具体的な食べ物をチェック

具体的にどんな食べ物が便秘に効果があるのでしょうか。理想は「水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2」の割合を目安にして、食物繊維は1日あたり25g〜27g程度を目標に摂取すると良いとされています。取り入れる目安として、どのような食材に食物繊維が豊富なのかをみていきましょう。

食物繊維を多く含む食材

穀類

● オートミール 100g:水溶性不溶性

● そば100g:水溶性不溶性

● ライ麦パン100g:水溶性不溶性

野菜類

● かぼちゃ100g:水溶性0.9g 不溶性2.6g

● ごぼう100g:水溶性2.7g 不溶性3.3g

● ブロッコリー100g:水溶性0.8g 不溶性3.6g

いも類

● こんにゃく100g:不溶性3.0g

● さつまいも100g:水溶性1.0g 不溶性2.8g
● さといも100g:水溶性0.8g 不溶性1.5g

まめ類

● あずき100g:水溶性1.3g 不溶性1.7g

● 納豆100g:水溶性2.0g 不溶性4.0g

● えだ豆100g:水溶性0.3g不溶性4.6g

果物

● キウイ1個:水溶性0.7g 不溶性1.8g

● 柿0.5個:水溶性0.2g 不溶性1.4g

● りんご0.5個:水溶性0.3g 不溶性1.2g

きのこ類

● 干しキクラゲ100g:不溶性58g

● えのき100g:水溶性0.4g 不溶性3.6g

● しめじ100g:水溶性0.8g 不溶性2.4g

海藻類

● 干しこんぶ100g:27g

● 干しひじき100g:44g

● わかめ100g:5.7g

野菜などは、生で食べると量も多く摂取量を守ろうとすると大変です。煮物にしたり、炒めたりすると食べやすくなります。また熱をとおすと胃腸への負担を軽くすることができます。

忙しいときはドライフルーツも便秘に効果的!?

食物繊維が便秘に良い食べ物はわかりました。しかし忙しい日々、日々の食事管理は簡単そうにみえて難しいものです。そんなとき手軽に食物繊維を摂取できるのが、ドライフルーツ。例えば、

干し柿:水溶性1.3g 不溶性12.7g

干しいちぢく:水溶性3.3g 不溶性7.6g

干しプルーン:水溶性3.4g 不溶性3.8g

と食物繊維を豊富に含んでいます。忙しいときなどは手軽に食物繊維を摂取できる食べ物だといえます。しかし、ドライフルーツは生のフルーツと比べ、100gあたりのカロリーが3〜5倍ほど高くなります。ついつい食べ過ぎてしまうといったことのないようにしましょう。1日あたり3〜5個程度、おやつ代わりや朝食に摂取するなど上手に取り入れるのが望ましいようです。

食物繊維とあわせて取りたい便秘に効果的な食材

食物繊維と合わせて摂取したい食べ物が発酵食品です。
お漬物、納豆、みそ、チーズ、ヨーグルトといった発酵食品には善玉菌とよばれる腸内細菌を豊富に含みます。腸内細菌は排便を促すのに重要な役割を果たします。近年の医学では善玉菌と善玉菌のエサになる「オリゴ糖」や「食物繊維」などの両方から腸内環境を改善し、便秘を改善しようという考え方が出てきています。

日本には伝統的な食材として発酵食品が身近な食生活に根付いています。こうした発酵食品を取り入れることも便秘の改善につながるのではないでしょうか。

便秘をひどくする食べ物がある!?

便秘に悩む人が取りすぎに注意したい食材として「タンニンを含むもの」、「糖分の多い食べもの」、「肉類」、「冷たいもの」などがあげられます。

タンニンは、お茶や柿などに含まれています。便を固くすることがあり、下痢止めの効果などがあることが知られています。
糖分や肉類は、悪玉菌のエサとなりやすく排便効果に望ましくない影響があると考えれています。
また、アイスクリームなどの冷たいものは、腸の動きを低下させるため便秘には向かない食べものだといわれています。

ただ、これらの食材は便秘には負の影響があるとしても、体にとって大切な栄養素を含んでいます。食べ過ぎには注意するものの全く取らないといったやり方は望ましくないでしょう。柿であれば1日半個〜1個、肉類であれば150g程度にするなど適度に摂取するのがよいでしょう。

まとめ

便秘と食べ物物についてのまとめ、いかがだったでしょうか。便秘と食べ物は強い関係があります。食物繊維の役割は、便秘にとって切り離せない働きだといえます。また、みそやヨーグルトなどの発酵食品も上手に取り入れることが医学的な側面からも注目されています。
ただし、便秘だからといって食事がかえって偏った場合、体に不調をきたすといったケースも考えられます。バランスよく日々の食事を考えていくことが大切だといえます。