顔や足に出やすいむくみですが、実は手もむくみやすい部位なことをご存知でしょうか。朝起きたら手がぱんぱんにむくんで悩まれている方もいらっしゃるかもしれませんね。今回は、手のむくみの原因や解消方法をご紹介していきますので、もし現在手のむくみが気になっているようでしたら、ぜひご一読ください。

手のむくみの原因を知っていますか?

手のむくみの原因

顔や足は水分や塩分を摂り過ぎた時や、病気で血流障害や内臓疾患などを起こしている時、横になって寝ている時、服用している薬剤にむくみを引き起こすものがある時などに生じます。手のむくみの原因も、基本的には体の他の部位に起こるむくみと同様の理由です。

また、長時間同じ姿勢をとっていると血流障害が生じて、肩こり、腰痛、冷え性などの症状が起こります。これらのこともむくみに繋がってしまいますので、もし長時間同じ姿勢で仕事や家事を行っている場合は、注意するようにしてください。

血流障害や水分の巡りが悪くなる原因には、運動不足やビタミン・ミネラル不足が影響していることもあります。これらが原因で血液や水分の巡りが悪くなると、全身に運ばれるべき体液が一箇所に滞り、むくみに繋がってしまうと考えられています。

ホルモンバランスの乱れも手のむくみの原因に

女性の場合は、生理前や妊娠中期から後期、出産後などホルモンバランスの乱れが生じやすい時期にも、手のむくみが出やすくなります。むくみは筋肉や腱にも生じるため、腱が集まっている手もホルモンバランスが乱れるとむくみを感じやすくなってしまうのです。

手のむくみは妊娠、出産などが原因の一時的なものの場合が多いですが、その裏に隠れている病気がある可能性もあります。もし症状が酷い場合は、内科で相談してみるようにしてください。

病院で相談をして、病気もなく内臓の働きも問題がなければ、そのむくみはマッサージなどで改善することが出来る場合が多いです。

病気が原因で手のむくみが起こることもあるの?

顔や足のむくみと同様、腎臓機能に問題があるネフローゼ症候群や、ホルモンバランスの乱れを引き起こす甲状腺機能低下症、ビタミン欠乏症による脚気などの病気が原因で手のむくみが生じることがあります。特にビタミン欠乏症による脚気になると、脳や心臓に痛みを生じる場合も少なくありません。

もし運動やマッサージ、食生活に気をつけていても手のむくみが解消されない場合は、内臓疾患などを起こしている可能性がありますから、出来るだけ早めに病院を受診し検査を受けるようにしてくださいね。

むくみを生じる病気にはどんなものがあるの?

むくみを生じる病気を教えて!

むくみとそれに付随して起こっている症状から、ある程度病気を推察することが出来ます。もし自分に当てはまる症状があるようであれば、出来るだけ早期に病院を受診するようにしてくださいね。

<腎性浮腫>

・ネフローゼ症候群:顔、手足にむくみがあり、尿が出にくい
・急性糸球体腎炎:顔、手足にむくみがあり、尿が出にくく血尿があり、血圧の上昇がある
・糖尿病性腎症:下肢のむくみが酷く、労作時に息切れや胸苦しさを感じる

<心性浮腫>

・慢性心不全/肺性心:夕方強くなる足を中心としたむくみが生じ、呼吸困難がある

<肝性浮腫>

・肝硬変:下肢のむくみを生じ、腹痛、腹水、意識障害、手掌紅斑、黄疸を生じる

<内分泌性浮腫>

・甲状腺機能低下症:眼の周り、顔、手足にむくみを生じ、汗をかかず寒がり
・クッシング症候群:顔のむくみと赤ら顔、手足が細くなるのにお腹は太ってくる

<栄養障害性浮腫>

・メネトリエ病/蛋白漏出性胃腸症:顔や下肢、全身にむくみを生じ、腹痛や下痢、吐き気・嘔吐がある
・ビタミンB1欠乏症:手足にむくみを生じ、しびれ、動悸、脚気心、筋力低下が見られる

<静脈性浮腫>

・静脈瘤:全身のむくみ、立位で足にだるさや重量感、痛みを感じる
・上大動脈症候群:頭、まぶた、腕にむくみを生じる
・深部静脈血栓症:主に足にむくみを生じる。エコノミークラス症候群により発症することも多い

<リンパ性浮腫>

・リンパ浮腫:夕方に足、かかと、手の甲にむくみを生じる。皮膚の硬化が起こる

<その他のむくみが見られる病気>

突発性浮腫、月経前緊張症、妊娠高血圧症候群、悪性浮腫など

病気のサインとなるむくみ方を知りたい!

1) 全身のむくみに加え、顔や手にむくみがある

通常、立っていると下半身に血液が溜まるため、むくみが出やすいのは足と言われています。それにも関わらず、顔や手にむくみが出る時は病気が原因でむくみを生じている可能性が高くなります。普段むくみがない部位に、突然むくみを感じたら病院を受診するようにしてください。

2) 朝のむくみは要注意

健康な状態であれば、一晩寝て朝起きたら前日のむくみが解消されているはずです。それにもかかわらず、起床時にむくみを生じていることが慢性的に続いているようであれば病気の可能性を疑いましょう。

3) 1日の中で体重の変動が1.5kg以上ある

1日の間で体重の変動が激しい場合は、突発性浮腫と言われる病気の疑いがあります。突然むくみが起きたり、激しい体重変動が続くようであれば病院を受診してください。

4) 片手・片足だけにむくみがある

むくみが左右対称ではなく、片手や片足だけなど片側だけに生じる場合は病気の可能性があります。ただ、利き腕や利き足は太くなりやすいですので、健康な状態でも左右対称にならない場合は除きます。
注意が必要なのは片側だけ1cm以上太くなり、目で見てすぐに分かる場合です。静脈性浮腫やリンパ性浮腫の可能性が高いですから、早めに病院を受診しましょう。

5) むくみに加えて、別の症状がある

むくみに加え、息切れや動悸、体のだるさを伴う場合は病気の可能性が高いです。むくみは一時的なものであることも多いですから、その他の自覚症状にも気をつけるようにしてくださいね。

手のむくみで気をつけるべき症状とは?

手のむくみと手のしびれがある場合

手がむくむことに加えて、頻繁に手のしびれを感じることがあるようであれば、できるだけ早期に病院を受診しましょう。

このような場合は、根管症候群と呼ばれる背骨の神経に異常を来していることが原因で生じる病気の可能性があります。根管症候群は放置していると手を動かすことが出来なくなる場合もあります。

もし、長時間同じ姿勢でいたり、手を下敷きにしていたりしたわけではないのに手のしびれを感じる場合はよく注意するようにしてください。

また、手のむくみとしびれの他に頭痛を生じている場合は頚椎ヘルニアになっている可能性があります。ほぼ毎日頭痛があり、ほとんど全ての指にしびれを感じているようであれば一度整形外科を受診してください。神経の症状が進行していて、日常生活に支障が出ている場合は手術が必要になることもあります。

手の平にむくみとかゆみがある場合

一時的な症状であればあまり心配は必要ありませんが、もし慢性的にむくみとかゆみを生じている場合は、糖尿病の可能性が高いです。糖尿病患者の3人に1人はかゆみとむくみを発症しているという報告がされています。

もし皮膚の炎症がないのに急にむくみとかゆみが生じた場合には、糖尿病の初期症状を疑いましょう。糖尿病の検査は、最寄りの内科で血液検査により行うことが出来ます。

手のむくみと関節痛がある場合

手のむくみに加え、関節痛のような痛みがある場合は、ビタミン欠乏症や痛風の疑いが出てきます。ビタミン欠乏症や痛風は、普段の食生活や運動習慣に問題があると生じやすくなります。
これらの症状を放置しておくと、むくみから炎症が生じ関節リウマチを引き起こす可能性もあります。一度関節リウマチになると治療は非常に大変ですから、普段の生活スタイルが乱れがちな方は、よく注意するようにしてくださいね。

病院に行く時は何科を受診すれば良いの?

手のむくみで病院に行く場合、悩ましいのは何科を受診すべきかという点ですよね。基本的にむくみで病院を受診する場合は、ないかを受診すべきと言われています。

ただ、むくみとともに出ている症状に合わせて受診科が変わる場合もあります。
むくみに加えて、尿の出が悪いといった症状がある場合は泌尿器科、関節痛などを生じている場合は整形外科、生理や妊娠に伴う症状であれば産婦人科を受診するようにしてください。

何科を受診すれば良いのか迷った場合は、病院に行く前に症状を電話で相談して何科を受診すべきか指示を仰ぐようにすると病院をたらい回しにされるリスクを軽減することが出来ます。

起床時に手がむくんでいるのは何故?

朝起きると手がむくんでいる原因は?

起床時の手のむくみは、病気以外だと過度にアルコールを飲んだり、寝返りの回数が少なかったり、無意識に手を下敷きにして寝てしまった場合に生じやすくなります。

足のむくみは、夕方頃に生じやすいと言われています。これは、長時間立っていると下半身に血液や水分が溜まってしまうためです。

手の場合は、日中は体の下の方に溜まっている体の血液や水分が、体を横にすることで普段あまり溜まることのない手に流れ込んでしまうことが原因と考えられています。

起床時に手のこわばりを感じたら要注意!

朝方に手のむくみが酷く、強いこわばりのために手を動かしにくい状態が続いているようであれば、要注意です。この場合、自己免疫疾患になっている疑いがありますから、出来るだけ早めに病院を受診するようにしてください。

自己免疫疾患は膠原病の異常が原因で起こる病気で、症状も重篤になるものが少なくありません。その中には特定疾患に認定されている病気もあり、関節リウマチやエリテマトーデスなどの病気がこれに該当します。

妊娠中の手のむくみの原因は?

妊娠初期のむくみの原因と症状

妊娠初期では、指輪のサイズが小さく感じられたり、靴のサイズを小さく感じたりして、手足のむくみに気がつくケースが多いです。また、妊娠前と比べて指輪の跡が残りやすくなっていたら、むくみの兆候と考えましょう。

妊娠初期のむくみの原因は、血液量の増加とエストロゲンの分泌量が増加してホルモンバランスに変化が生じていることにあります。妊娠中、赤ちゃんは血液を通して栄養を得ていますから、赤ちゃんが栄養不足にならないように通常よりも血液が多い状態になっています。血液は大部分が水分ですから、その水分が皮下脂肪に溜まってむくみを生じてしまうのです。

妊娠後期のむくみの原因と症状

妊娠後期に入ると、妊娠初期よりもむくみが出やすくなります。ですが、これは赤ちゃんの成長が順調であるために、より多くの栄養を赤ちゃんに送るための生理反応と考えることが出来ます。赤ちゃんにより多くの栄養を送るために、さらに血液量が多くなってむくみが出やすくなってしまうのですね。

妊娠後期のむくみは、他の症状が伴わない手足のむくみだけの場合はそれほど心配は要りません。ただ、むくみに加えて蛋白尿や高血圧がある場合には、妊娠中毒症の心配が出てきます。思い当たる症状があれば、早めに主治医に相談するようにしてくださいね。

臨月のむくみの原因と症状

臨月に入ると、体の血液量はさらに増え、妊娠前よりも3〜5割ほど多い状態になっていますから、これまでよりもむくみやすい状態になっています。加えて、子宮が大きくなって骨盤を圧迫しますから、血流が悪くなってむくみを生じることもあります。

また、臨月に入るとどうしても運動不足の状態になりますから、血行不良を招きむくみの原因となることもあります。体を締め付ける衣服の着用は避けるなど、出来るだけ血流を促してあげる工夫をしてみてください。

臨月における手足のむくみは、これまでより症状が酷い場合が多く、指輪が抜けなくなったり、足がむくみ過ぎて痛みを感じる場合もあります。また、顔やまぶたのむくみにより視界がせばまるケースもありますし、あまりにむくみが酷い場合には妊娠高血圧症候群の疑いも出てきます。

妊娠中のむくみの解消法

妊娠初期のむくみを解消する方法

1) 同じ姿勢を長時間取らない

つわりが酷いと、どうしても同じ姿勢をとってしまいがちですよね。ですが、これは水分が一箇所に溜まって、むくみの症状を酷くしてしまう原因になります。

意識して体勢を変えたり、つわりの症状が治まっている時に軽いストレッチをするなどして、血流を促すようにしてあげましょう。

2) マタニティウェアとペタンコ靴を使用する

妊娠初期にはお腹もそこまで大きくなっていないため、今まで持っていた服を着用してしまいがちです。ですが、それは体を締め付け、体の血行を悪くする可能性が高いですから、出来るだけゆったりとしたマタニティウェアを取り入れるようにしましょう。

また、ヒールのある靴は足の血行を悪くしますし、転倒のリスクもあります。赤ちゃんを守るためにも、出来るだけペタンコ靴を履くようにしてください。

3) 足湯をする

むくみは血行が良くなると解消されます。散歩や水中歩行がオススメですが、妊娠初期にはつわりで動くことが辛いことも多いため、足湯で血行改善を図りましょう。足湯は少量のお湯で出来ますし、リラックス効果もありますので、妊娠中にはとてもオススメの方法です。

妊娠後期のむくみを解消する方法

1) 塩分を排出する効果のある食べ物を食べる

妊娠中は妊娠高血圧症予防のために塩分を控えるように指示されることが多いですが、これはむくみにも効果的な対策となります。

むくみ対策のためには、塩分を排出する作用を持つ「カリウム」を多く含んだ食べ物を積極的に摂りましょう。カリウムはりんごや海藻、きゅうりなどに多く含まれていますから、積極的に食べるようにしていきたいですね。

また、醤油や味噌など普段よく使う調味料は考えている以上に多くの塩分が含まれていますから、妊娠中は控え目にするよう心がけてくださいね。

2) マッサージをする

マッサージには、リンパの流れを改善し、体に溜まった老廃物の排出を促す効果があります。お風呂あがりに、むくみの気になる部分をマッサージしてあげるようにしましょう。ただ、赤ちゃんに負担をかけないために、お腹や背中のマッサージは避けるようにしてくださいね。

3) 寝るときには足を高く

寝るときやテレビを見ている時、椅子に座っている時など、出来るだけ足を高くあげるように心がけましょう。妊娠中は少しの時間、足を下げていただけでもむくんでしまうことが多いですから、普段椅子に座った時に使える足置きを用意しておくのも良い方法ですよね。

臨月のむくみを解消する方法

臨月でのむくみは、妊娠初期や後期の解消法とほぼ同じ方法で解消することができます。また、出産するとむくみは解消されることが多いですから、あと少しの期間これまでと同様の対策をしてむくみを乗り切りましょう。

ただし、むくみにより急激に体重が増加してしまった場合は、妊娠高血圧症の可能性があります。普段の検診で血圧を指摘されている場合は、急な体重増加があったら放置せず早めに医師に相談するようにしてください。

むくみを解消する効果的な方法ってある?

手のむくみを解消する効果的なツボ

手のむくみ効果的なのは、合谷と労宮と呼ばれるツボです。

合谷は、人差し指と親指の間の、筋肉が盛り上がった部分にあります。まっすぐに指を伸ばして、手を閉じた状態で親指の付け根付近を探ってみてください。少し痛みを感じるけれど気持ちが良い、という程度の力加減で押すのがポイントです。

労宮は手のひらの中心にあるツボです。循環器系を強くする作用があり、新陳代謝が促されるため血行がよくなり、むくみが解消されます。

手のむくみを解消するオススメのグッズ

手のむくみは、肩が凝っていたり手足が冷えやすい状態にあったりすると悪化しやすくなると言われています。
普段から肩こりや手足の冷えを感じている方は、肩のツボ押しが出来るアイデアグッズや筋肉の凝りをほぐす緩和薬などを利用して乗り切りましょう。

また、肩を温める肩掛けや、発汗作用のあるハンドクリームを用いてハンドマッサージを行うことも手のむくみを解消するオススメの方法です。

手のむくみを解消するオススメのマッサージ

簡単に手のむくみを解消する方法として、手の血流とリンパの流れを促すストレッチがあります。

まず手を心臓よりも高い位置まで上げて、バンザイするようなポーズをとりましょう。次に、頭の上にある手に力を加え、グーとパーをを繰り返します。次に手を上げた姿勢のままで、両手首をぐるぐる回したり、ブラブラ振ったりすることを何度か行います。

また、指の爪の横を反対の手の親指と人差し指でつまんで揉んだ後、指の付け根までスライドさせるマッサージを行うと指のむくみの解消に効果的です。

手全体のむくみが気になる時には、手の甲の骨と骨の間の部分を手首に向かって少し強めの力でこすります。次に手首を親指と人差し指の輪で挟みぐるぐる回してマッサージします。最後に血流を促すイメージで脇の下までその輪を滑らせて終了です。

この方法は日中のむくみだけではなく、朝のむくみにも効果的ですから、むくみが気になった時には積極的に活用してみてくださいね。

まとめ

手のむくみが一時的なものであり、食事や生活習慣を整えれば解消されるようであれば、あまり心配する必要はありません。ですが、むくみが慢性的なもので、むくみ以外の症状も見られるようであれば、一度病院を受診して検査を受けるようにしてください。

また、妊娠中のむくみは生理的なものですから、上手に対処して乗り切ることが大切です。ただ、むくみの症状が酷く高血圧を伴う場合は、妊娠高血圧症の可能性があります。むくみが気になる方は、普段の検診の際にきちんと医師に相談しておくようにしてくださいね。